大型LEDビジョンの設置方法は?
大型LEDビジョンの導入には、現場ごとの設置条件や運用目的に合わせた事前設計が欠かせません。本記事では、導入検討の際に知っておきたい「設置までの導入ステップ」と「トラブルを避けるポイント」を整理しました。
設置までの導入ステップ
1. 表示目的と設置場所の
整理から始める
まずは、大型LEDビジョンで「何を伝えたいのか」「誰に向けて表示するのか」を明確にしましょう。
- 商業施設向け:テナント案内や広告訴求を想定
- 屋外広告用途:遠距離からの視認性、防水・防塵性能が重要
- 観光施設での利用:演出性や多言語対応、SNS映えにも配慮
表示目的に応じて、必要な画面サイズ・ピクセルピッチ(精細度)・輝度(明るさ)などが異なります。屋上・壁面・天井など、設置場所によっても必要な施工技術が異なるため、初期段階で整理しておきましょう。
2. 施工業者の選定と比較
現地調査や設計提案は、基本的に施工業者が行う工程です。このため、早い段階で信頼できるパートナーを選定することが大切です。
業者選定の比較ポイントは以下になります。
- 屋外/高所作業の実績:設置後の安定性に直結
- 提案力:導入目的に対して適切な仕様提案があるか
- 自社一貫体制の有無:設計~施工~保守まで対応
- アフター対応:遠隔監視や緊急時の駆けつけ対応など
複数業者から概算見積を取り、費用だけでなく工法や施工計画も比較検討するのが基本です。
なお、大型LEDビジョンメーカーの中には、全国対応や施工・保守までワンストップで提供しているメーカーもあります。広告の複数拠点展開時や、導入後の運用やサポートも一括対応が期待できるため、メーカー選定の際にチェックしてみてください。
3. 現地調査で「設置可否」と
「施工条件」を確認
施工業者が決まったら、現地で詳細な調査を行います。安全かつ効果的に設置できるかどうかを判断するだけでなく、以降の設計や工期にも関わる重要な工程です。
主な確認内容は以下になります。
- 設置面の構造強度:屋上や壁面が大型LEDビジョンの重量・風圧に耐えられるかを確認。必要に応じて補強工事を検討する
- 電源の位置と容量:表示機器の消費電力に対して、既存の200V回路で対応可能かを調査。対応できない場合は追加工事が必要になることもある
- 環境規制や法的要件:自治体の屋外広告物条例や景観規制に抵触しないかを事前に確認する
- 周辺建物との距離:近隣建物との距離、通行人や車両からの視認性、光漏れの影響など、安全性や広告効果を確認する
現地調査の結果によって、設置方法の選定、必要な資材、許認可の要否などを明らかにすることができます。
4. 設計・準備段階
現地調査の結果をもとに、施工業者が設置に向けた詳細設計と資材手配を行うフェーズです。発注側も、この段階で提示される内容をきちんと確認しておくこと、後のトラブルを回避(想定外の作業遅延やコスト増加など)することができます。
- 架台方式の選定:設置場所に応じて、「自立スタンド」「吊り下げ」「イントレ(移動式の足場)」「常設鉄骨」などから選定
- 配線・電源設計:LEDの仕様に合わせ、ケーブル長さ、分電盤(電源制御用)の位置、200V専用回路などを設計
- 足場・仮設構造の準備:高所作業の安全確保のため、足場や仮設構造の計画・手配を実施
- 法令・申請対応:建築確認、屋外広告物許可、景観ガイドラインなど、必要な届け出を整理・対応
5. 設置作業と最終テスト
設置の準備が整ったら、作業が始まります。現場では、機材の搬入からテスト・引き渡しまで、以下のような順序で作業が進みます。
- フレーム設置:設置場所に合わせて、大型LEDビジョンを支える架台を組み立て・固定。強度計算に基づき、ボルト締結や溶接を実施。必要に応じて水平・垂直の調整や耐風性の確認も行う
- LEDパネルの設置と配線:パネルをフレームに順に取り付け、ネジ留めやコネクタ接続を実施
- 映像テスト・操作確認:テスト映像で表示状態をチェック。明るさや色のムラ、発熱、リモート制御の反応などをチェック。必要に応じて画質や設定も調整
- クライアント確認・引き渡し:発注者と動作確認を実施。運用方法やトラブル時の対応について説明し、操作マニュアルを引き渡し。希望に応じて簡易レクチャーを行う場合もある
設置や施工における注意点
大型LEDビジョンは高所作業や高出力電源を伴う設備であり、施工時には複数のリスクが生じます。トラブルを回避するためには、以下の点を事前に確認・対策しておきましょう。
安全管理・法令遵守
- 高所作業中の転落事故を防ぐため、足場ネットや墜落防止用具を適切に設置
- 無許可施工によるトラブルを避けるため、建築基準法や屋外広告物条例など必要な許認可を事前に取得
足場・支持構造の準備
- 設置工程の遅延や安定性低下を避けるため、足場資材は必要量よりも余裕をもって準備
- 安全基準を満たすため、吊り下げやイントレ(移動式の足場)設置時は構造計算に基づいた設計を行う
設置位置の再調整リスクへの備え
- 計画変更による再設計を避けるため、地盤条件や法規制による変更リスクをあらかじめ想定した設計にしておく
- 申請や調整を円滑に進めるため、地元自治体や関係者との調整体制を事前に整える
工期と緊急対応
- 雨天や搬入トラブルによる工期延長を避けるため、予備日をスケジュールに組み込む
- 人員不足や機器不具合にも対応できるよう、緊急時の代替要員・対応フローをあらかじめ整備する
導入成功には、
準備段階での「確認」と
「判断」が重要
大型LEDビジョンの導入では、設置目的に合った仕様を早い段階で決めることが大切。現地調査や設計内容を確実にしておくことで、施工トラブルを防ぐことができます。
特に、電源容量や建物の強度、法令の制限といった要素は、判断を誤ると追加コストや工期遅延につながりかねません。安全かつ効率的な導入のために、段取りの一つひとつを丁寧に確認しましょう。
本サイトでは、設置場所や目的別に大型LEDビジョンを紹介しています。用途にあわせた大型LEDビジョン選定をしたい方は、ぜひご覧ください。