近年、屋上広告やビル壁面、商業施設などで見かける「大型LEDビジョン」や「デジタルサイネージ」。どちらも映像を使った訴求が可能ですが、発光方式・輝度・視認距離といった基本性能に加え、メンテナンス性や制御方法にも大きな違いがあります。
本記事では、大型LEDビジョンの導入を検討中の方向けに、両者の違いをわかりやすく解説します。
大型LEDビジョンは、LED素子が自ら光を放つ「自発光方式」を採用しています。一方、デジタルサイネージは、液晶ディスプレイ(LCD)や有機ELディスプレイ(OLED)にバックライトを照射する「間接照明方式」が一般的です。
LEDビジョンは、発光ダイオード素子が自ら発光する構造のため、装置自体が高輝度を実現できます。これにより、画面全体で安定した明るさを確保できます。
一方、デジタルサイネージは光をパネルに透過させる仕組みのため、構造的に輝度や色再現性に制約があります。
液晶ディスプレイの輝度は一般的に350~500cd/m2ですが、大型LEDビジョンは屋内向けでも800~1000cd/m2、屋外向けでは6,500cd/m2に達する商品もあります。
直射日光下でも表示が明瞭なため、特に屋外利用においては大型LEDビジョンの方が適しています。
以下では、導入前に押さえておきたい7項目について、違いを比較しています。
| 項目 | 大型LEDビジョン | デジタルサイネージ |
|---|---|---|
| 表示方式 | LED素子が直接発光。自発光方式により高輝度・高コントラストを実現。 | 主に液晶ディスプレイや有機ELディスプレイを使用。バックライトを透過する方式。 |
| 輝度(※1) | 屋内向け:800~1000cd/m2 屋外向け:6,500cd/m2 (屋外でも日中視認可能) |
350~500cd/m2 (屋内使用が中心) |
| 視認距離 | 数十~百メートル以上。 ピクセルピッチにより調整も可能 (遠距離からも見やすい)(※2) |
約1.5m~3m (近距離での視認に適している)(※3) |
| 設置場所 | 屋外(ビル壁面、スタジアム、屋外広告など)中心。 屋内にも対応。(※4) |
屋内(駅、商業施設、空港、オフィスなど)中心。 屋外にも対応。(※5) |
| 耐候性 | 防水・防塵性能に優れ、IP65以上が一般的。 屋外設置に対応。(※6) |
防水や防塵機能を備えたモデルもあるがLEDビジョンほどの耐久性を持たない場合が多い。(※7) |
| 制御方法 | 専用コントローラにHDMI/DVI信号を供給。 CMS対応モデルではネットワーク配信も可能。(※8) |
CMSを使い、ネットワーク経由でのスケジュール配信が可能(※9)。 |
| 拡張性 | LEDパネルを組み合わせて大型設置が可能。 CMS(コンテンツ管理システム)による遠隔操作や時間帯ごとで表示内容を自動変更も可能。(※8) |
CMS(コンテンツ管理システム)によって、複数拠点への一括管理やスケジュール配信が可能。(※9) |
大型LEDビジョンは、高輝度で遠距離からの視認性に優れ、防水性や防塵性能も備えていることから、スタジアムやビルの外壁、大型イベント会場など、人目を引きたい場面での屋外の利用に適しています。
一方、デジタルサイネージは、省スペースで設置でき、CMSによるコンテンツの柔軟な管理・配信が可能な点が特長です。駅や商業施設、空港、オフィスなどの屋内環境において、案内表示や販促ツールとして広く活用することができます。
大型LEDビジョンとデジタルサイネージは、適した利用環境や運用スタイルが異なります。屋外での高輝度表示や耐候性、遠距離からの視認が求められるケースでは、大型LEDビジョンが有効です。
導入を検討する際には、設置環境や表示目的に合わせて適切なソリューションを選定してみてください。
本サイトでは、設置場所や目的別に大型LEDビジョンを紹介しています。用途にあわせた大型LEDビジョン選定の参考にぜひご覧ください。
各メーカーの製品ラインナップや対応力、導入事例を調査。設置場所・目的別におすすめのメーカー3選をご紹介。
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