大型LEDビジョンを選定する際、必ず出てくるのが「ピッチ(画素間隔)は何mmが適切か?」という疑問です。ピッチは映像の精細さを左右する重要な要素ですが、「小さいほど良い」というものではありません。
実際には、視認距離・設置場所・用途(広告/演出/案内など)によって、最適なピッチサイズは大きく変わります。本記事では、LEDビジョンのピッチ目安を「視認距離×用途」で整理し、ひと目で判断できる早見表としてまとめます。
ピッチとは、隣り合うLED素子同士の間隔(mm)を表す数値です。
つまりピッチは、「どれくらいの距離から、どのように見せたいか」を決めるための重要な指標です。
同じ画面サイズであれば、ピッチが小さくなるほどLEDの数が増え、解像度が高くなります。その一方で、本体価格・消費電力・保守コストが上がりやすい点に注意が必要です。
そのため、必要以上に小さいピッチを選んでしまい、コストだけが増えるという失敗はよく見られます。
LEDビジョンはテレビやPCモニターと違い、「見る距離」が用途ごとに大きく異なる表示装置です。
この距離を無視してピッチを決めると、次のような問題が起こります。
つまり、ピッチ選定の出発点は「視認距離」です。
特に屋外用途では、「そこまで精細さは必要なかった」というケースが多いため注意が必要です。
施設内案内や駅構内などでは、視認距離に対してピッチが粗いと情報伝達力が落ちるため注意しましょう。
ここからは、実際の導入現場で使われることが多い「実務ベースの目安」をもとに、視認距離とピッチサイズの関係を整理します。
※あくまで一般的な目安であり、設置環境・用途・表示内容によって前後します。
| 視認距離の目安 | 推奨ピッチサイズ | 主な設置・用途例 |
|---|---|---|
| 〜2m | 1.2〜1.9mm | 企業ショールーム、展示ブース、屋内演出 |
| 2〜5m | 1.9〜2.5mm | 商業施設内、屋内案内、駅構内 |
| 5〜10m | 2.5〜4.0mm | 吹き抜け空間、屋内イベント |
| 10〜20m | 4.0〜6.0mm | 屋外広告、駅前ビジョン |
| 20m以上 | 6.0mm以上 | 屋上ビルボード、大型屋外広告 |
この表から分かる通り、視認距離が伸びるほど、必ずしも細かいピッチは必要なくなることがポイントです。
屋外広告では「細かい映像をじっくり見る」よりも、遠くから一瞬で認識できるかが重要です。そのため、過剰に小さいピッチは不要なことが多く、ピッチよりも輝度・耐候性・保守体制を重視するケースが増えます。
イベント用途では映像演出・撮影・配信などの要件が入りやすく、屋外広告よりもやや細かいピッチが選ばれやすい傾向があります。あわせて、リフレッシュレート(フリッカー対策)も同時に検討することが重要です。
案内表示や告知用途では、文字の読みやすさや長時間視認のしやすさが求められます。広告用途よりも可読性重視で、視認距離に合ったピッチを選びましょう。
ブランド表現や製品紹介では高精細な映像が求められることが多く、比較的細かいピッチが選ばれます。ただし画面サイズが小さい場合は過剰な高精細が不要なケースもあるため、実寸サイズとのバランスも重要です。
ピッチは重要な要素ですが、以下も同時に検討しないと失敗につながります。
特に屋外では、「ピッチは適正だが、輝度や防水性能が不足していた」という失敗が多く見られます。
広告→イベント、案内表示→サイネージ広告など、将来的に用途が変わる可能性がある場合は、少し余裕を持ったピッチ選定も一つの考え方です。
A. 高精細にはなりますが、視認距離が遠い場合は違いを体感できません。必要十分なピッチを選ぶことが重要です。
A. 多くの場合は不要です。屋外は視認距離が長いため、4.0mm以上でも十分なケースが多くなります。
A. ピッチよりも、リフレッシュレートやフリッカー対策の方が重要になる場合があります。
LEDビジョンのピッチサイズは、「視認距離」と「用途」を整理すれば、ほぼ答えが見えてきます。
このページの早見表を基準に、自社・自施設にとって最適なLEDビジョン選びを進めてください。
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