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リフレッシュレートとフリッカー対策

大型LEDビジョンを導入する際、見落とされがちなのが「撮影・配信するとチラつく(フリッカーが出る)」問題です。肉眼ではきれいに見えていても、カメラ越しでは横線が走ったり、画面が明滅したりして、配信品質や収録品質が大きく下がることがあります。

このトラブルの多くは、LEDビジョンのリフレッシュレートや駆動方式の理解不足が原因です。本記事では、「LEDビジョン フリッカー 対策」の観点から、フリッカーの仕組みと、リフレッシュレート(Hz)の正しい見方、用途別に失敗しない判断軸を整理します。

なぜLEDビジョンは「撮影するとチラつく」のか

大型LEDビジョンは、イベントやスタジオ、eスポーツ、施設内演出など「撮る・映す」用途で使われることが増えています。その一方で、導入後に次のような不具合が発覚するケースは少なくありません。

  • イベント会場で撮影した映像に横線(走査線)が入る
  • ライブ配信で画面がチラついて見える
  • スタジオ撮影で背景として使えず、撮影をやり直すことになった

これらは、LEDの表示が「ずっと点灯しているように見えても」、内部的には高速な点灯・消灯を繰り返しているために起きます。カメラはその一瞬を切り取るため、肉眼では見えないズレが映像として見えてしまうのです。

フリッカーとは何か

フリッカーの基本的な仕組み

フリッカーとは、LEDが高速で点灯・消灯を繰り返すズレが、映像として見えてしまう現象です。LEDビジョンは明るさを調整するために、極めて短い周期でON/OFFを制御しています。

人の目はこの変化を平均化して「連続した映像」として認識しますが、カメラは静止画の連続として映像を記録します。その結果、次のような症状として現れます。

  • 画面の一部だけ明るい/暗いムラが出る
  • 横方向に線が流れる
  • 画面全体が周期的に明滅する

人の目とカメラの「見え方の違い」

フリッカーが問題になりやすいのは、人の視覚とカメラの仕組みが異なるためです。

  • 人の目:一定の時間で平均化して「連続」に見える
  • カメラ:シャッター速度ごとに瞬間を切り取り、連続再生する

つまり、肉眼での確認だけでは「撮影・配信で問題が出ない」とは判断できません。撮影用途が少しでもある場合は、フリッカー対策の観点で別途チェックが必要です。

フリッカーが問題になりやすいシーン

フリッカーは特に、次の用途で顕在化しやすくなります。

  • 動画撮影・記録
  • ライブ配信(YouTube・SNS配信など)
  • テレビ収録・CM・プロモーション映像
  • eスポーツ・ステージ演出
  • スタジオ背景(バーチャルセット含む)

「見る」だけでなく「撮る・映す」前提の用途では、フリッカー対策は必須要件になります。

リフレッシュレートとは

リフレッシュレート(Hz)の基礎知識

リフレッシュレートとは、1秒間にLEDビジョンが何回描き直されているかを示す数値です。例えば、次のように表現されます。

  • 1,920Hz:1秒間に1,920回
  • 3,840Hz:1秒間に3,840回
  • 7,680Hz:1秒間に7,680回

一般的には、リフレッシュレートが高いほど、撮影時のフリッカーが出にくい傾向があります。

フレームレート(fps)との違い

混同されやすいのが、映像データ側のフレームレート(fps)との違いです。

  • リフレッシュレート(Hz):LEDビジョン側が描き直す回数
  • フレームレート(fps):映像データそのもののコマ数

fpsが高くても、LEDビジョンのリフレッシュレートが低ければフリッカーは発生します。撮影・配信用途では、Hz(表示側)の仕様確認が必須です。

「数値が大きい=常に高品質」ではない理由

最近は「高リフレッシュ(7,680Hzなど)」を強調する製品も増えていますが、数値だけで撮影品質が決まるわけではありません。

  • 制御方式
  • 明るさの制御方法
  • 受信カード/コントローラの性能
  • 実際の使用環境(輝度設定、撮影条件)

これらが噛み合って初めて、「撮影に強いLEDビジョン」になります。

リフレッシュレートとフリッカーの関係

なぜリフレッシュレートが低いとフリッカーが出やすいのか

リフレッシュレートが低い場合、LEDの点灯・消灯のタイミングがカメラのシャッター速度と干渉しやすくなり、フリッカーが目立ちます。具体的には、次のような症状が出やすくなります。

  • 横線が流れる
  • 明暗のムラが出る
  • 画面が周期的に点滅する

特に高速シャッタースローモーション撮影では影響が大きくなるため、用途の前提条件として整理しておくことが重要です。

明るさ調整(PWM)との関係

フリッカーは、明るさを下げたときに強く出ることがあります。これは多くのLEDビジョンが、PWM(パルス幅変調)方式で輝度調整を行うためです。

  • 輝度を下げる
  • 点灯時間が短くなる
  • カメラが点灯タイミングを拾いやすくなる

屋内で眩しさを抑えたいケースや、夜間の屋外運用では、輝度調整時の撮影テストも重要になります。

「高リフレッシュでもフリッカーが出る」ケース

注意したいのは、高リフレッシュレートでもフリッカーが完全に防げない場合があることです。原因としては次が挙げられます。

  • 制御回路や受信カードの品質
  • 映像ソース・配信機器側の設定
  • 極端に輝度を下げた運用
  • カメラとの相性問題

つまり、リフレッシュレートは重要ですが、「Hzだけで選ぶ」のは危険というのが実務上の結論です。

用途別:リフレッシュレートの目安

リフレッシュレートは「高いほど良い」と考えがちですが、用途によって必要水準は変わります。ここでは、現場でよく使われる考え方として、最低ライン/安心ラインで整理します。

用途別リフレッシュレートの目安

用途 最低ライン(目安) 安心ライン(目安) 補足
屋外広告・サイネージ(肉眼中心) 1,920Hz程度 3,840Hz程度 SNS撮影・取材があるなら安心ライン推奨
イベント・ステージ演出 3,840Hz程度 7,680Hz程度 撮影・配信が入りやすく、余裕を持つと安全
ライブ配信・YouTube撮影 3,840Hz以上 7,680Hz以上 視聴者は常にカメラ越し。チラつきは品質低下に直結
テレビ収録・CM・スタジオ用途 7,680Hz以上 実機テスト必須 機材・照明・撮影条件で結果が大きく変わる
eスポーツ・高速映像用途 7,680Hz以上 用途・機材に応じて要検証 表示性能に加え、遅延や制御品質も重要

この表はあくまで一般的な目安です。実際には、撮影機材や運用時の輝度設定によって変動するため、「テストできるかどうか」も含めて判断しましょう。

よくある勘違い・失敗例

スペック表のHzだけで選んだ

「7,680Hzと書いてあったから大丈夫」と判断して導入したのに、配信現場でフリッカーが出るケースがあります。原因は、制御方式の違いや、スペック表記の条件差、周辺機器との相性など、数値以外の要素にあることが多いです。

撮影用途なのに事前確認をしなかった

肉眼確認だけで導入し、「いざ撮影したら使えなかった」というトラブルも少なくありません。特に常設サイネージや公共施設では後からの調整が難しく、事前テストの有無が致命的な差になります。

高リフレッシュ=万能だと思い込んだ

高リフレッシュ仕様にしてコストを上げたものの、実際の用途では効果を体感できず、費用対効果が悪化することがあります。用途に対して過剰な仕様は、コスト増の原因になりやすいため注意が必要です。

フリッカー対策で確認すべきチェックポイント

導入前に必ず確認したい項目

フリッカー対策では、リフレッシュレート以外にも確認すべきポイントがあります。導入前に次をチェックしましょう。

  • 実機での撮影テストが可能か
  • 使用予定のカメラ・配信機材との相性を確認できるか
  • 明るさ調整時(低輝度時)でもフリッカーが出ないか
  • 制御方式・受信カードの品質(メーカー/業者の説明があるか)
  • グレースケール(階調表現)の安定性

特に重要なのは、「どの条件でテストできるか」です。実運用に近い条件で検証できるメーカー・業者を選ぶと、導入後のトラブルを大きく減らせます。

他の選定要素との関係

リフレッシュレートとフリッカー対策は、他の選定要素とも密接に関係します。総合的に判断することで、失敗リスクを下げられます。

  • ピッチサイズ:細かいピッチほど撮影時の品質差が出やすい(→4-1 視認距離とピッチサイズ)
  • 輝度:高輝度・低輝度の両極端でフリッカーが出やすい(→4-2 輝度の目安)
  • 実装方式:制御方式・耐久性・調整幅に影響(→4-3 SMD / COB / GOB / IMD)
  • 屋外設置:防水・防塵と制御機器の信頼性(→4-5 IP等級)

まとめ|フリッカー対策は「数値」ではなく
「用途 × 環境」

リフレッシュレートはフリッカー対策の重要指標ですが、Hzだけで判断すると失敗につながります。

  • どの用途で使うのか(撮影・配信の有無)
  • どんな機材と組み合わせるのか(カメラ・配信機器)
  • どんな運用をするのか(輝度設定・撮影条件)

これらを整理したうえで、数値+実機確認+運用環境を総合的に判断することが重要です。撮影・配信用途が少しでも想定される場合は、テスト対応や実績のあるメーカー・業者を選ぶことで、導入後トラブルを大きく減らせます。

設置場所・目的別
「大型LEDビジョン」メーカー
おすすめ3選

各メーカーの製品ラインナップや対応力、導入事例を調査。設置場所・目的別におすすめのメーカー3選をご紹介。

屋上・ビルボード広告
施工・保守から
収益化モデルまで提案
セイビ堂
セイビ堂屋上・ビルボード広告
引用元:セイビ堂公式サイト
https://seibidou.jp/sledvision/cases/post-1752286115/
セイビ堂屋上・ビルボード広告
引用元:セイビ堂公式サイト
https://seibidou.jp/sledvision/cases/post-1751952478/
セイビ堂屋上・ビルボード広告
引用元:セイビ堂公式サイト
https://seibidou.jp/sledvision/cases/post-1751964208/
主な施設

大型ビル・商業施設

強み
  • パネル重量6kg/㎡~と場所を選ばない軽量設計で、施工・保守点検まで一貫して対応。曲面パネルなど建物の形状に合わせたPRが可能。
  • 独自の広告配信システム・運用プラットフォームを提供。投資対効果を可視化した提案を行える。
イベント演出
会場の規模や意図に
合わせた空間設計
LED TOKYO
TOKYO LEDビジョンイベント演出
引用元:LED TOKYO公式サイト
https://led.led-tokyo.co.jp/products/
TOKYO LEDビジョンイベント演出
引用元:LED TOKYO公式サイト
https://led.led-tokyo.co.jp/works/algsyear4championship/
TOKYO LEDビジョンイベント演出
引用元:LED TOKYO公式サイト
https://led.led-tokyo.co.jp/works/algsyear4championship/
主な施設

ライブ会場・スタジアム

強み
  • フロア用LED・シースルー・湾曲対応パネルなど、会場規模や演出意図に応じた組み合わせが可能。設営〜演出オペレーションまでサポートする。
  • 最短1日からの短期レンタルに対応し、リーズナブルな導入を支援。最短2週間で設置が可能とスピード感も魅力
施設内の案内・告知
重要な情報をお任せで
配信・更新
RICOH
RICOH_LEDビジョン施設内の案内・告知
引用元:RICOH公式サイト
https://www.ricoh.co.jp/case/2309-machi-kuru
RICOH_LEDビジョン施設内の案内・告知
引用元:RICOH公式サイト
https://www.ricoh.co.jp/case/1909-tohtech
RICOH_LEDビジョン施設内の案内・告知
引用元:RICOH公式サイト
https://www.ricoh.co.jp/products/line-up/digital-signage/case/2302-shinagawa
主な施設

公共施設・学校

強み
  • 「自社での運用が難しい」自治体や教育機関向けに、クラウドCMS+運用代行プランあり。リソースや担当者のITスキルに依存しない設計。
  • 設置に伴う建築基準法・屋外広告物条例の申請支援など、自治体の許可取得の支援もワンストップで対応