大型LEDビジョンは、どれだけ入念に準備してもトラブルゼロにはなりません。
実務では、次のような相談がよくあります。
こうした場面で重要なのは、「早く直すこと」よりも「正しく動くこと」です。
初動を誤ると、原因が分からなくなる/保証対象外になる/復旧までの時間が長引く、といった事態になりかねません。
このページでは、トラブル発生時に現場で最初にやるべきことを中心に、慌てず対応するための考え方を整理します。
トラブルが起きたとき、多くの現場で起きがちなのが、「とにかく再起動する」「配線を触る」といった行動です。
しかし、これはおすすめできません。
最初にやるべきことは、「何が起きているか」を把握することです。
次の点を順番に確認しましょう。
この切り分けができるだけで、原因の方向性が大きく絞られます。
大型LEDビジョンのトラブルは、大きく次のパターンに分けられます。
といったケースが多く、必ずしも本体故障とは限りません。
この場合、パネル・配線・制御系のいずれかに問題がある可能性があります。
初期不良なのか、環境要因や経年劣化なのかを切り分ける必要があります。
信号系・設定系の問題であるケースが多く、いきなりハード故障と決めつけないことが重要です。
電源や熱の影響が疑われます。
トラブル原因として最も多いのが、電源・通信まわりです。
特に、空調や大型機器と同じ系統を使っていると、瞬間的な電圧変動で不具合が出ることがあります。
通信断が原因の場合、表示が止まっても本体は正常というケースも少なくありません。
パネルや表示そのものに異常が出た場合でも、すぐに「故障」と決めつけないことが大切です。
これらを整理することで、初期不良・経年劣化・環境起因の切り分けがしやすくなります。
ここで役立つのが、検収・受入テスト時の記録です。
検収時に、ドット欠けの有無/色ムラの状態/輝度のばらつきを記録していれば、「導入時からあったのか」「後から発生したのか」を客観的に説明できます。
「映らない」「止まった」と感じても、実際にはCMSや設定が原因というケースは少なくありません。
この場合、ハード側に手を出す前に、次を確認します。
特に複数人で運用している場合、「誰かが設定を変えた」ことが原因になるケースもあります。
トラブル発生時、現地での行動によっては状況を悪化させてしまうことがあります。
これらの情報は、メーカーや保守会社に連絡する際に非常に役立ちます。
特に分解や他社対応は、保証・保守契約が無効になる可能性があるため注意が必要です。
トラブル対応を早めるためには、連絡前の準備が重要です。
可能であれば、検収時の状態と比べて「どこが変わったのか」を説明できると、対応がスムーズになります。
これは、SLA(対応時間)を活かすための準備とも言えます。
トラブルによっては、当日中に復旧できないケースもあります。
そのため、「直るまで何もしない」ではなく、止まった前提での対応策を考えておくことが重要です。
特に広告用途や公共用途では、影響範囲を最小化する視点が欠かせません。
これらはすべて、トラブルを想定した運用設計がされていなかったことが原因です。
大型LEDビジョンのトラブルは、起きること自体を避けることはできません。
重要なのは、
この状態を作っておくことです。
検収で初期状態を記録する/保守契約で対応ルールを決める/運用体制で連絡・判断フローを明確にする。これらが揃ってはじめて、「止まっても致命傷にならない導入」になります。
次のステップとしては、検収・保守・運用の内容をRFPに落とし込み、同条件でメーカーを比較することをおすすめします。
各メーカーの製品ラインナップや対応力、導入事例を調査。設置場所・目的別におすすめのメーカー3選をご紹介。
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