大型LEDビジョンは、「設置が終わった=導入完了」ではありません。
実務でトラブルになりやすいのは、点灯後・運用開始後に発覚する表示品質の問題です。
こうした不具合は、検収(受入テスト)の段階で確認していないことで、「仕様です」「保証対象外です」と処理されてしまうケースも少なくありません。
このページでは、導入時に最低限確認しておくべき検収・受入テスト項目を、実務者目線で整理します。
大型LEDビジョンの検収が重要な理由は、不具合の多くが「設置直後」ではなく「使い始めてから」表面化するためです。
検収を曖昧にすると、次のような失敗が起こりやすくなります。
特にLEDビジョンは見た目の評価が主観になりやすい設備です。だからこそ検収時に、「どこまで確認し、どこをOKとするか」を意識的に整理しておく必要があります。
検収は、以下の2段階で行うのが理想です。
「後で確認します」はトラブルの元になりやすいため、その場で見て、記録を残すことが重要です。
これらは後日の保証判断・是正対応の根拠になります。
検収で最も揉めやすいのが、ドット欠け(点灯不良)に関する項目です。
ドット欠けの許容数は、メーカーや製品仕様によって異なります。事前にRFPや仕様書で基準を決めていない場合、「仕様の範囲内」とされ、交換対象にならないケースもあります。
設置直後は気にならなくても、運用開始後に目につきやすくなるのが色ムラです。
色ムラは初期調整で改善できるケースも多いため、検収時に必ず指摘しておくことが重要です。
「思っていたより暗い」「夜になると眩しすぎる」といったギャップも、検収でよく出るポイントです。
カタログに記載されている輝度値は、実際の運用環境そのままを保証するものではありません。
表示が点灯していても、映像として使えない状態になる原因がフリッカー(ちらつき)です。イベント・撮影用途がある場合は、後から問題になりやすい項目なので注意してください。
フリッカーは、リフレッシュレートや制御方式に起因することが多く、運用開始後に「設定変更だけで直らない」ケースもあります。撮影・配信用途がある場合は、検収段階で必ず確認しておきましょう。
表示品質に問題がなくても、施工状態が悪いと後からトラブルに発展しやすくなります。ここでは検収時の最低限の確認に留めます(詳細は現地調査ページで解説)。
見た目の違和感は、運用開始後に気になりやすく、是正コストも高くなりがちです。
検収時に整理しておきたいのが、「どこまでが初期不良として扱われるのか」という線引きです。
この線引きは、検収時の記録があるかどうかで判断が大きく変わります。写真・動画・チェック表を残し、「受入時点では問題がなかった」ことを示せる状態にしておきましょう。
検収は「全部完璧に直してからOK」にしようとすると、スケジュールが止まりやすくなります。実務では、次のように整理するとスムーズです。
特に注意したいのが、「一旦OK」は後から覆しにくいという点です。気になる点は小さくても、必ず検収時に指摘・記録しておきましょう。
大型LEDビジョンの検収は、単に「ちゃんと点いているか」を見る工程ではありません。
「運用できる状態で受け取る」ことを意識するだけで、導入後のトラブルは大きく減らせます。
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