大型LEDビジョンは、設置して終わりの設備ではありません。
運用が始まってから初めて、
といった保守契約の中身が問題になります。
実務では、導入時は見積や施工ばかりに目が向き、保守契約は後回しというケースも少なくありません。
このページでは、導入後に後悔しやすい保守契約の選び方・見極めポイントを、実務者目線で整理します。
大型LEDビジョンは、屋内・屋外を問わず長時間稼働する精密機器です。特に次の条件が重なると、不具合やトラブルが起きやすくなります。
また、故障が発生しやすいタイミングとしては、
などが挙げられます。
保守契約がない、または内容が弱い場合、
といった事態になりやすく、「止まるリスク」をそのまま抱えることになります。
保守契約を検討する際に、よく混同されるのが「保証」と「保守」です。
保証は、主に以下を対象とします。
保証期間は、1年・3年など期間があらかじめ決まっているケースが一般的です。
一方、保守契約は、
など、「故障が起きた後、どう動くか」を定めるものです。
保証があっても、
といったケースもあり、保証がある=安心とは限りません。
保守契約の内容はメーカー・施工会社ごとに異なりますが、最低限、次の項目は必ず確認しておきたいポイントです。
これらを見ずに「保守あり」「サポート込み」という言葉だけで判断すると、想定より止まる・想定より高くつくことがあります。
保守契約で最も差が出やすく、かつ見落とされがちなのがSLA(Service Level Agreement)です。
SLAとは簡単に言うと、
といった対応レベルの約束です。
これらは一見問題なさそうですが、実際の対応スピードが読み取りにくい表現でもあります。
特に広告・公共用途では、復旧が1日遅れるだけで影響が大きくなるケースもあるため、SLAの内容は慎重に確認しておく必要があります。
保守契約を見るとき、「保証〇年」という年数だけに目が行きがちですが、実務では保証範囲の方が重要です。
また、
といった環境起因の不具合は、保証対象外とされることもあります。
このとき重要になるのが、検収時に初期状態を記録しているかどうかです。初期状態が明確であれば、「初期不良なのか」「運用起因なのか」の判断材料になります。
保守契約を検討する際に悩みやすいのが、代替機や予備パネルを用意すべきかどうかです。
これは「必須か不要か」ではなく、止まったときにどこまで許容できるかで判断する項目です。
このような用途では、全面停止を避ける手段があるかが非常に重要になります。
用途によっては、「完全停止時に即復旧できなくても許容できる」という判断も現実的です。
代替機が
を事前に確認しておきましょう。
LEDビジョンは「壊れるまで何もしなくていい」設備ではありません。動いていても、少しずつ劣化します。
これらは、突然故障するよりも性能低下→不具合という形で現れることが多く、定期点検がないと見逃されやすいポイントです。
保守契約に
を確認しておくと、「止まらない運用」につながりやすくなります。
保守契約を比較する際、「年間いくらかかるのか」は避けて通れません。
よくある考え方として、
があります。ただし、金額の高い・安いだけで判断するのは危険です。
逆に、費用が高めでも、
のであれば、トータルでは安くなるケースもあります。
これらはすべて、導入前に確認していれば防げた失敗です。
大型LEDビジョンの保守契約は、「何かあったときの保険」ではありません。
こうした条件を事前に決めておく「運用設計の一部」です。
故障しない前提で考えるのではなく、故障したときにどう動けるかを基準に、自社・自施設に合った保守契約を選びましょう。
次のステップとしては、検収項目で初期状態を押さえ、RFPで保守条件まで明記した上で比較するのがおすすめです。
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