大型LEDビジョンの導入を検討する段階で、「とりあえず何社かに見積を取ってみよう」と進めてしまうケースは少なくありません。
しかし実際には、次のような問題に直面することが多いのが現実です。
これらの多くは、見積依頼時の条件整理が不十分なことが原因です。
大型LEDビジョンは、設置環境・用途・運用方法によって仕様も金額も大きく変わる設備です。だからこそ、メーカーに依頼する前に「RFP(見積依頼書)」を用意することが、導入成功のカギになります。
このページでは、そのまま使えるRFP(見積依頼書)の考え方と構成を、実務目線で分かりやすく整理します。
RFPとは「Request For Proposal」の略で、日本語では「提案依頼書」「見積依頼書」と呼ばれることが一般的です。
大型LEDビジョン導入におけるRFPは、単なる価格見積の依頼ではなく、
をメーカー側に正しく伝えるための設計図の役割を果たします。
言い換えると、RFPは「仕様書」と「比較条件表」を兼ねた資料です。
LEDビジョンは、カタログスペックが似ていても、
といった前提条件が少し違うだけで、見積金額も、導入後の満足度も大きく変わります。
RFPがないまま見積を取ると、メーカーごとに「有利な前提で見積を出す」「含める範囲・含めない範囲が異なる」といった状態になり、「安い/高い」の比較しかできなくなってしまいます。
RFPを用意することで、
といったメリットが得られます。
RFPは、いきなり書き始めるものではありません。まずは、社内で次の前提を整理しておきましょう。
RFPは「仕様を決める前の資料」ではなく、「方針が固まった後に作る資料」だと考えてください。
大型LEDビジョンのRFPは、難しく考える必要はありません。基本は、次の7項目で構成します。
この構成で整理すれば、メーカー側も「何を提案すべきか」が明確になり、結果として精度の高い見積と提案が返ってきやすくなります。
以降の章では、この7項目について「何を書けばよいか」「どこが抜けやすいか」を具体的に解説していきます。
RFPの冒頭では、プロジェクトの全体像を簡潔に伝えます。ここで重要なのは、細かく決めすぎないことです。
最低限、次の情報を記載しましょう。
詳細が未確定でも、「方向性」だけは必ず明示しておくことがポイントです。
設置環境の情報は、見積精度に直結します。ここが曖昧だと、後から追加費用が発生しやすくなります。
必ず記載したい項目は次の通りです。
「分からない項目」は、「現地調査で確認希望」と明記しておくと安心です。
本体仕様は、確定させすぎないのがコツです。提案の幅を持たせることで、より良い代替案が出やすくなります。
記載例は以下の通りです。
「必須」「推奨」「提案可」を使い分けると、メーカー側も判断しやすくなります。
導入後に困りやすいのが、運用まわりです。RFP段階で、必ず整理しておきましょう。
ここを曖昧にすると、「設置後に誰も触れない」状態になりがちです。
施工条件は、現場ルールの共有が重要です。
申請が必要な場合は、「申請支援を含めた見積を希望」と明記しましょう。
保守条件は、価格差が出やすい項目です。比較できるよう、RFPで指定しておくことが大切です。
「最低限必要な条件」と「オプション可」を分けて書くと比較しやすくなります。
最後に、見積の出し方と評価方法を明確にします。
評価軸を明示すると、価格だけに偏らない提案が集まりやすくなります。
この5点を押さえていれば、RFPとして最低限の役割は果たせます。
これらはすべて、比較できない・後で揉める原因になります。
RFPは、メーカーと「正しく会話するための共通言語」です。
大型LEDビジョン導入では、RFPの出来がそのまま導入結果に直結します。
RFPは手間がかかりますが、最も費用対効果の高い工程でもあります。
次のステップとしては、現地調査チェックや検収・受入テスト項目へ進めていくと、導入をより安全に進められます。
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